8.31.2010

St. Paul Saints

先週末、ミネソタに行ってきました。

ここは、文化の中心地で、州都でもある「セントポール」と、商業の中心地「ミネアポリス」という2都市がミシシッピ川を挟んで向かいあう通称「ツインシティ」というのが有名です。ここには、MLBで言うとミネソタツインズがありますが、実は今回セントポール側にある、セントポール・セインツというマイナーリーグのチームのマーケティングの勉強に行ってきました。このセインツは破天荒なエンターテイメントと驚異的な集客力で全米で有名なチームで、是非一度見に行きたいと思っていました。

当日は待ちに待ったセインツのスタジアムMidway Stadiumの敷地内に入った瞬間、楽しい雰囲気が漂ってくるのを感じて、わくわくしてきました。ニューヨークでも大変お世話になった、トランスインサイト代表の鈴木さんも最近このセインツを訪問されて、日系ビジネスオンラインでも紹介しています。

邪道?王道?名物独立リーグ球団の異色集客手法

この鈴木さんのコラムにも書いてありますが、このセインツのすごいところは、MLBとの提携関係を持たない「独立リーグ」球団ながらも、ほぼ毎試合チケットが完売し、黒字経営を続けて地域密着型の代表的なプロ球団として成功を続けています。


セインツにいる球団スタッフには事前に連絡を取って、当日は試合前・試合中に色々なことを手取り教えていただく機会を得ることができました。ここではとても書ききれないので、いくつかだけそのシーンを載せておきます。

まず、試合前のセレモニーで名物の豚が登場。この豚は始球式のボールを運んできたり、色々な場面で登場してきます。


スタジアムのレフト側には、Hot Tub(お風呂)付のスペシャルシートがあります。他にもさまざまなユニークな席があります。


試合中、ライト側の広告看板にはファンがロープで吊るされ、もしこの状態でホームランボールをとったら1万ドル(今だと約85万円)が当たるというプロモーションをやってました。


試合中のグラウンドキーパーは、女装したスタッフ4人組が登場。


セインツのマスコットの「マドンナ」。大人気のキャラクターです。実は日本の独立リーグの四国・九州アイランドリーグの長崎セインツはこのセントポール・セインツのチーム名・ロゴマークのライセンス契約を交わしていて、長崎セインツのマスコットキャラクターの「ビーナス」は、この「マドンナ」の妹という設定になっています。


ご飯もとにかく種類が豊富で、日本の縁日のような雰囲気が出来上がってました。


7回には恒例のピーナッツ投げがあって、プレスボックスと言われる放送席から、フィールドを走るゴルフカートからファンに向けてピーナッツが投げられます。(これはうちのスタジアムでもやっていますが、このセインツが最初にやったという説もあります)


最後に動画。なんとスタジアムのすぐそばを貨物列車が通ります。(列車が通ると、MCがマイクで「トレイン」とささやくのが面白かった。。)



今回の訪問を通して、自分のスタジアムのGMには早速レポートを作成してシェアしました。一番強く心に残ったのは、スタッフ全員が仕事を楽しんでいることでその雰囲気ができあがっていること、そして、普段から球団内で新しい発想をどんどん出し合って試す、そして常にファンの反応を確認して、改善し続ける、このサイクルがしっかりできているんだということでした。互いをリスペクトし合い、積極的な良いチームは、本当のいい仕事をする、ということを再認識することができました。

Forbesでみましたが最近のニュースで、アメリカで働く母親にとって、このツインシティーは全米でランキング1位という結果がありました。女性の給与水準、治安、生活費、教育費などで高いポイントがあったそうです。冬はアラスカ・ハワイを除く48州で最北端になるので、アメリカの冷蔵庫とも言われてるそうです・・。
Twin Cities No. 1 in U.S. for working women in Forbes survey

次回は、MLBミネソタ・ツインズの新球場「ターゲットフィールド」について書きます。

0 件のコメント: