11.15.2009

「夢の一歩」をつかみました!!

ご報告ですが、この度、今回のアメリカでのチャレンジで自分が目標としてきた仕事を獲得することができ、再就職の決心をしました。

行き先は、フロリダ州・ジュピターにある、Roger Dean Stadiumという、アメリカで唯一1つのスタジアムで複数のマイナーリーグ球団(4チーム)の経営をし、またメジャーリーグのSt. Louis CardinalsとFlorida Marlinsのスプリング・トレーニングの運営を行う組織です。 約7,000人収容の本スタジアムのほかに、12の練習場を完備している素晴らしい施設です。




僕のポジションタイトルは、Corporate Partnership Account Manager という、企業スポンサーシップ営業を担当することになりました。スポーツビジネスでは、ほとんどのプロチームの中で特に大きいお金が動く大変重要なRevenue sourceで、スポンサー企業と、いかにROI (広告に投資した分を上回る売り上げに結びつけるか)を上げるかを実現し、共に成長する、というとてもチャレンジングなポジションです。

6月に大学院を卒業して、NYでスポーツ関係の会社に就職をしましたが、「アメリカのプロスポーツチームの現場でビジネス経験を積みたい。」という気持ちを忘れることなく、挑戦し続けていました。特にBaseballの場合は、シーズンが終わる11月前後は、来シーズンに向けて組織変更を行うところも多く、「極めて」競争率が高いこの世界の中でも、この時期は1年の間で唯一可能性が高まると言われています。

そんな中、今までの自分の日本での経験と、今回アメリカで作った実績とネットワークを最大限アピールして、「自分ならこうする、ここまで貢献できる!」というのを提案書にして、めぼしいところにアプローチし続けていました。Baseballを中心に、メジャー、マイナー関わらず40箇所くらいにアプローチしました。

アメリカのスポーツビジネス関連企業のほとんどが中小企業クラスのサイズで、限られた1つのポジションに数百の履歴書が届くこの世界で、反応してもらうためのさまざまな工夫も試されます。この非常に厳しい道を切り開いた人たちにアドバイスを聞いて、それを形にして各チームのGeneral Managerなどにもアピールしました。

進めていくうちに、驚くことに5チームから電話をいただき、電話越しでとにかくたくさんアピールして、色々なことをDiscussionすることができました。

特にこのRoger Dean Stadiumとは、1ヶ月間、一本の電話から始まり、翌朝に提出したSales Planと色々なデータをもとに、その後も3,4回Discussionすることができました。そして、最後はGMから推薦状を提出してと言われ、事前にお願いしていた自分が深く尊敬している方々からも、「ここまで来たら任せろ!」という感じで、4つもの推薦状を翌日にはいただくことができ、しかも最後は、先方に電話をいれてくださり、これでもかというところまでアピールいただいてしまいました。

そして、ついに今日正式なJob Offerの連絡をいただき、「Nariおめでとう、今すぐ一緒に仕事を始めたい。ジュピターで待ってる。」と言われ、大絶叫しました。

推薦してくださった中で、特にお世話になって尊敬してやまないサンディエゴ・パドレスの方からは、「おまえは、100%ここで自分を捧げるか?俺にコミットするか!?」と、めずらしく電話越しでものすごい口調で言われ、自分も兵隊のようにこれに”YES!”と答えました。OK, I love you Nari, Good Luck.と言って電話を切られました。

スポーツビジネスの世界は、本当に狭き門で競争が高く、かつ、外国人である自分にとっては、まともに戦えばハンディがありすぎる世界です。これからもっと、そういう経験をするとは思いますが、ここまでのプロセスでもそれを十分に体で実感することができました。

今は特にこの経済状況で、現実を見ると苦しさが何倍にもなる中で、今年5月には、MLBのリーグオフィスへの就職活動にもチャレンジして、最終段階まで来ていましたが、ここもHiring Freeze (雇用凍結)でインターンすら余裕がない状況でした。 正直その後、どこかであきらめかけて妥協しているような自分がいて、再び気持ちを戻してチャレンジしていた期間は、本当に苦しかったです。

今回は、本当に感謝すべきことに、最初の3ヶ月をTrial Period(試用期間)とし、そのままFull Timeにする異例のポジションを用意いただけたことです。Hiring OptionについてもDiscussionを重ねましたが、自分としては、今時点で最大限の評価をいただくことができたと本当に感謝しています。

今回、日本で大変お世話になった尊敬する上司にも自分のSalesの推薦状をお願いし、ものすごいスピードで助けていただきましたが、僕は、7年間育ててくれた日本での会社と尊敬する元上司達にも、ここにきて改めてものすごく感謝の気持ちが大きくなりましたし、今回さらに責任が大きくなりました。


最後に、僕が行く、このフロリダ州・ジュピター(Jupiter)という場所を紹介したいです。南フロリダに位置する、West Palm Beach Countyといフロリダ州で最も裕福なところとされる中にある町で、あのTiger WoodsやMichael Jordanを始めとした多くの有名人が大邸宅を持っている恵まれた環境にありま す。

ジュピター写真(Jupiter Inlet:ジュピターにある入江)

ここは完全なリゾート地で、ジャック・ニクラウス設計のゴルフ場を始めとした多くのゴ ルフ場施設、隣接したJupiter BeachやJuno Beachでのサーフィンやスキューバダイビン グ、カヤック、そして、Ritz Carltonなどの高級ホテルとスパ、ショッピングなど、とに くあらゆるリゾート地ならではのものが揃っています。

見つけたブログ: http://orl-blog.rctours.jp/3.html

このRoger Dean Stadiumは、3月のスプリング・トレーニングでは、CardinalsとMarlinsと試合をするさまざまなMLBのチームが来る予定で、日本人選手がいるところに限って言うと、ボストン・レッドソックス(松坂/岡島/斉藤/田澤選手)、マルチモア・オリオールズ(上原選手)、ヒューストン・アストロズ(松井稼頭央)、アトランタ・ブレーブス(川上選手)などになります。

僕の仕事のミッションは、企業スポンサーとの契約をまとめることですが、僕自身、あのワールド・ベースボール・クラシックの時のように、できるだけ多くの日本人に来ていただき、ジュピターで最高の時間を過ごしていただくことができたら、本当に幸せだと思っています。WBCではパドレスの力を借りて大会2週間前にチケット販売をさせていただいて国内外から200枚以上購入いただいて、Samurai Japanのお陰もあって、素晴らしい時間をシェアすることもできました。このジュピターでもきっと、幸せな時間を共有できる場になれたらと心から願っています。

東京や大阪、名古屋からを例にして来年3月のケースで調べたら、値段も7万円代からありました。(もっと安いチケットがあるといいなあ)最寄の飛行場は、Palm Beach International Airportで、ここから車で20分くらい北に行くとジュピターに到着します。

ホテルも高級ばかりでなく$50程度のDays InnやComfort Innなどお手軽なものも多くあるので、これからどんどんプロモーションしていきたいと思っています。日本語のウェブサイト作成も承諾を得ているので、近いうち形にしたいと計画しています。

自分に嘘をつかずに正面から向き合えるこのようなチャレンジがまだ続けられることは、本当に感謝しなければいけないですが、同時に、もう失敗もできないし、周りの方々や嫁さんにも迷惑はかけられません。とにかく、僕としては、この場所が、自分自身スポーツビジネス界で仕事ができるかの、ラストチャンスと考えています。

ここまできたら、「覚悟」という以外ありません。人生一回、自分の力を100%信じて、マジで頑張ります!!

今月中にジュピターに引っ越します。現地からもジュピターの魅力を紹介したいと思います。今後とも、よろしくお願いします!!!

P.S.
BinBunさん、なんかめちゃめちゃゾッとしますね。