2.28.2009

Flying to Tokyo!!

今LAの空港です。

無事Check inを済ませ、これから東京に向けいざ出発!という感じです。

サンディエゴは東京までの直行便がなくLAを中心に1度乗換えが必要な場所ですが、サンディエゴに到着した時なんかは、「ああ、素敵なところに着いた!!」と感動を覚えたりします。

まずはここLAで行われる準決勝・決勝までの第一・第二ラウンドでSAMURAI JAPANと対戦するであろう、競合チームのっ注目選手を書いてみたいと思います。

台湾(Chinese Taipei):
NY Yankeesで2006,2007年と2年連続19勝して活躍しているChien-Ming Wang (王建民)は今回出場しないですが、「台湾のイチロー」と言われる北京五輪予選でも活躍したチェシュエン・リン。

韓国(Korea):
打線の注目はMLBのCleveland Indiansでプレーし、昨年も9月のアメリカンリーグ月間MVPを獲得した、今回唯一のメジャーリーガーのシンソ・チュー。特に投手陣が豊富で、北京五輪でも日本を苦しませた20歳の若きエースのグアンヒョン・キム(韓国球界の最多勝投手)、ヒョンジン・リュ(北京五輪の決勝・キューバ戦で勝利)。とにかく短期決戦で強い団結力を発揮する、日本にとって大きな相手となるでしょう。

メキシコ(Mexico):
投手陣が豊富で、NY MetsのペレスAtlanta Bravesのカンピーヨなどが注目選手。打撃は、パドレスの主砲(昨年何度も応援に行きました)、今やMLBを代表するスラッガー、エイドリアン・ゴンザレスがいます。

キューバ(Cuba):
キューバでは、3月はシーズン中ですが、このシーズンを中断してWBC必勝態勢で臨んでいるとか。投手陣は、21歳の若きピッチャーチャップマンから放たれる160キロの速球がすごい。キューバの選手は基本的に全員がアマチュアですが、プロ野球選手になるためには、亡命せざるを得ないという特殊な状況があります。そんな中、アマチュア大会での戦績は世界一でオリンピック5会出場のうち、金メダル3回、銀メダル2回の実績を誇ります。



準決勝・決勝はおそらく、アメリカ、ドミニカ、プエルトリコのいずれか2チームがあがってくると勝手に予想してます。こっちのPoolもかなり強豪。

ライオンズ戦は結果は悪かったようですが、自分は本番前のこういう経験はいい材料だと思っています。

Nikkan Sports

SANSPO

前回の2006年大会からの変更点としては、

  • ダブルエリミネーション方式(前回は総当り)
  • 延長タイブレイク方式(延長13回から、その前のイニングの最後の打者が一塁、その前の打者が二塁に走者として入って、ノーアウト一・二塁から攻撃を始める)
  • 投手の投球数制限(ラウンド1が70球、ラウンド2が85球、準決勝・決勝は100球まで。さらに、1試合で50球以上投げた場合は中4日、30~49球は中1日空け、30球未満でも連投した場合は中1日をあける必要があります。さらに、準決勝で30球以上投げた投手は決勝で当番で着ない
  • その他(ポジションの登録人数など)

サンディエゴ・パドレスと組んだチケットプロジェクトは、今後輩を中心に数人のボランティアにオペレーションを引き渡しましたが、お蔭様で予約が殺到しているようで、Field Box(117)の100枚×3試合(日本戦)は、ほぼうまりそうとのことです。San Diegoの日本人コミュニティーを巻き込んで、先日もとある会の社長様にも召集をかけてもらいました。

ESPN World Baseball Classic Commercial


さあ、いざ東京へ!!

2.25.2009

World Baseball Classicについて

3日後に東京に行くことになりました。いよいよです。

一度ここで改めてこのWorld Baseball Classicの大会のあらましを振り返ってみたいと思います。

World Baseball Classicが生まれた背景にはさまざまなことが言われていますが、大きな目的としては、野球界の発展のためにさらなる国際化が必要というMLBの認識のもとに立ち上がった大会と言われています。



MLBコミッショナーのBud Seligはグローバル戦略を掲げて、最近ではメキシコや日本といった北米地域以外でMLB開幕戦を行うなどもしています。真の世界一を決める国際大会開催へ向けて長期に協議がなされた結果、2006年に第1回大会の開催が決定したのがワールド・ベースボール・クラシックです。

ちなみに、MLBでは夏のオールスターゲームが別名Mid Summer Classic、秋のワールドシリーズがFall Classicと呼ばれていて、"World Baseball Classic"という名称には、これらの重要な公式行事と同格であるというメジャーリーグ機構の大会への思いが込められているとか。

このWBCの主催は、MLB(米大リーグ野球機構)とMLBPA(米大リーグ選手会)で、それぞれが出資しあってWBC Incという会社を作りました。MLBはこの大会をオリンピックに代わる野球界主導の最高峰の国際大会として育てたい意向で、第2回大会を今年2009年の3月に、(前回から3年)その後は4年おきに開催される予定。今現在の参加チームは16ヶ国となっていますが、2013年以降には参加国及び地域の数を増やす意向も表明しています。

そんな中、背景として、IOCとMLBとの関わりがよく話題にでます。

例えば、アメリカでの五輪招致のためには野球の国際化が必要とも言われて、米五輪委会長のユベロス会長を中心に、野球がオリンピック競技として復活させる必要もあると言われています。

最大の収入源となるテレビ放映権料という観点で言うと、MLBはFOXとESPNとの長期契約、IOCのオリンピック放映権はライバルのNBCというライバル関係があったりもします。今までMLBも国際化について協力的でなかったと言われ、そこでIOCが五輪種目から野球を外すことによって、もっと野球を世界に普及してほしいというようなメッセージがあるのだと思います。

2005年秋にアジアシリーズがスタートして、2006年春には第一回WBCが開催され、その後2008年夏の北京五輪を挟んで、この2009年3月には第二回WBCが行われます。このあたりもオリンピックを意識してのことだと思います。

この今年3月のWBCの後の10月にはデンマークで2016年オリンピックの競技として、野球、ソフトボール、スカッシュ、空手、ローラースポーツ、7人制ラグビー、ゴルフなどを競技にするかの投票も行われる予定です。これも意識しての今年の開催なのでしょう。

NBCOlympic.com

そして、WBCのIOCへのアピールという観点でも、IOC基準のドーピング・チェックを導入したりとIOC憲章(五輪憲章)にのっとった国際大会であるとすることで、ドーピング・チェックや、参加国における政治的な諸問題もクリアできるなどあって、このあたりも、いよいよベースボールの国際化を図っていく表れなのかもしれません。そしてこれも、最近やっと2003年からMLBが本格的にドーピング検査を行っている背景と思われます。

PED

ただ、このドーピング検査も、IOC基準のドーピング・チェックを実施するということになると、何人かの花形選手たちを締め出す事態になる、というジレンマもありました。なので、IOC基準のドーピング・チェックの採用に同意するのにも時間を要していました。

僕は、選手としてスポーツに長く携わった経験として、選手の多くは本当に純粋な気持ちで一生懸命頑張り、最高の舞台で勝利したい、と考えていることを理解しています。

僕は野球に対する憧れは小さい頃からありましたが、そうは言っても、野球だけに特別な知識や思いがあるということではなくて、大きく「スポーツの役割」ということを考えています。(日本人として育ってきた中でこの野球というスポーツに大きな影響を与えられていることは間違いないですが)

世界中でこうした選手達のひたむきな努力や、素晴らしいパフォーマンスを見せることによって、多くの子供達にとって彼らが大きなロールモデルとなったり、1人でも多くの人がスポーツを通して世界の文化を理解し互いをリスペクトする機会を得たり、アスリートから大きな勇気やパワーをもらう、そんな影響力が生まれるものだといつも信じています。

今回の仕事の中心は、日々Team Japanの活動に眠る多くのNewsをMLBのPublic Relationsに送付し、それをメディアに発信してもら役目もあり、本当にまさに自分がチャレンジしたいと思っていたことです。

このWorld Baseball Classicを通して、この大会がこれから益々大きく発展して(1930年FIFA World Cupの第一回大会はわずか13ヶ国の参加国数)1人でも多くの人と一緒にこの大会・野球を通じて心が晴れやかになることを願っています。




P.S.サンディエゴに戻ってからほぼ毎日3-4マイル、腹筋300回以上をやってます(汗)また太ったと言われるのがいやだからねえ。(笑)オバマもかなりいい体してるしね。